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●技術標準

 

1 技術情報自動交換のための基本標準

MIL−STD−1840

 

技術情報を自動交換するための技術標準、サービス標準、および製品モデル標準を規定したもっとも基本的なCALS標準で、FIPS(Federal Information Processing Standard)に準拠して作成されている。

2 次元CAD、文書、ラスター図形、ベクター図形の各技術情報は、従来で言うIGES,SGML,CCTITTG4(ファックス),CGMを基にして、MIL−D−28000,MIL−M−28001,MIL−D−28002,MIL−D−28003として標準化されるようになった。

最新版(−1840B)は1992年に作成されたが、今後はSTEPを包含するとともに、オーディオ、ビデオ、写真、ハイパーメデイアなどにも対応し、2000年までにISO標準に移行することが計画されている。

 

2 IGES MIL−D−28000

 

MIL−D−28000は、ANSI Y14.26M(Initial Graphics Exchange Standard(IGES)for Product Data)のサブセットである。

CAD/CAE/CAMシステムで作成される技術図面(製品定義データ)を「IGESデジタル・データ」で交換する場合の情報構造を規定している。製品定義データは、その応用によって5つの階層に分れて定義される。

世界では、IGESよりもSTEPの制定に注目されており、STEPに置き換わる可能性が高い。STEPはJISとしての制定も計画されている。

 

3 SGML MIL−M−28001

 

MIL−M−28001は、ISO8879(Standard Generalized Markup Language(SGML)for Generic Coding of Document)を適用したものである。

論理構造にしたがった文書の作成・管理を行い、電子的な情報交換を容易にするための汎用文書記述言語「SGML」について規定している。すべてのSGML文書は、SGML宣言(文字体系やタグの長さなど、他のSGML処理系に転送するのに必要な情報)、文書型定義(章、タイトル、節、節タイトルといった論理構造を定義した情報)、文書インスタンス(文書の本文)で構成されなければならない。文書型定義は一般にDTD(Document Type Definition)とよばれ、作成する文書ごとに作成する必要がある。また、文書の表示・印刷には、その体裁を定義しなければならない。

体裁定義のための言語としては、DSSSLとSPDLがある。

 

 

 

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